日記を書き続けるのは、難しい。理由の多くは「書くこと」そのものではなく、書くために要求される「筋道」のほうにある。起きた出来事を並べて、解釈して、意味を与える ── その手続きが、今日の自分には少しだけ重い。
DROPOIR は、その筋道を抜いた。残したのは、気分・一言・色の三つだけ。三十秒。意味づけは、インクが勝手にしてくれる。水面に落ちた一滴が、今日という日の輪郭を、あなたの代わりに書きとめる。
“ 記録は、意味を与えるためにあるのではない。
いつか意味が訪れたとき、参照できる場所として、そこに在る。 ” — DROPOIR Editorial Note
一日ひとつ、という制約にも意味がある。書き直せないことが、その一滴を本物にする。昨日の自分を上書きできないからこそ、365日後の自分は、365種類の自分を振り返ることができる。
記録は、このデバイスのブラウザにだけ静かに溜まっていく。サーバーには送られない。持ち運びたくなったら、JSON で書き出して、別の場所で読み込めばいい ── あなたが眺めるためだけの、あなたの水面。